【家族葬に孫は出ない?】香典の有無や弔辞の挨拶、受付マナーなど解説!

「祖父や祖母の家族葬に、孫は出た方がいいの?」

「孫が家族葬に参列する場合、香典って必要?」

「家族葬で孫が弔辞の挨拶をする際の注意点って何?」

 

家族葬は親族などの近しい人たちだけで行う葬儀ですが、お孫さんは参列するべきなのでしょうか?

家族葬は比較的新しい形の葬儀なので、マナーやしきたりなどが分からない方も少なくありません。

そこで今回は、家族葬におけるお孫さんの関わり方を全て解説していきます。

あ

香典の有無や弔辞の挨拶、受付などのできる役割など全ての内容についてお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。

家族葬とはどんなお葬式?

家族葬とはどんなお葬式?

家族葬は、親族やごく近しい間柄の方など少人数で故人をお見送りする比較的新しい葬儀のかたちです。

核家族化・少子高齢化などを背景に、家族葬を選ばれるご遺族は年々増えています。

故人やご遺族の会社関係など社会的なつながりの方々にはお声がけしない場合が多く、ご遺族は弔問客の対応に追われず、故人との静かなお別れの時間を過ごすことができます。

また一般的な葬儀に比べると、葬儀費用も少額に抑えられるケースががほとんどです。

あ

家族葬の特徴やメリット・デメリットなどについてはこちらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください

>>「家族葬とはどんなお葬式?おすすめの理由やメリットデメリットを解説!」

孫は祖父母の家族葬に出ない?参列すべき?

孫は祖父母の家族葬に出ない?参列すべき?

祖父母が亡くなった場合、お孫さんは家族葬に参列すべきなのでしょうか。

故人にとって、孫は直系の血族にあたります。

そのため、基本的には参列するべきと言えるでしょう。

また、お孫さんのご両親(故人の子)が喪主を務められる場合も考えられます。

この場合、お孫さんは葬儀の準備などを中心となって手伝う必要があります。

あ

「どうしても仕事の都合がつかない」「遠方で暮らしている」などの理由で参列が難しい場合には、早めにご両親や喪主と連絡を取り、その旨を伝えることが重要です。

孫の配偶者(旦那や嫁)は家族葬は参列したほうがいい?

孫の配偶者(旦那や嫁)は家族葬は参列したほうがいい?

では、お孫さんの配偶者についてはどうでしょう。

一般的な葬儀であれば当然参列するものと考えられますが、参列者が限られた家族葬では悩んでしまうこともあるかもしれません。

この場合、基本的には喪主の考えに従います。

葬儀の案内、もしくは葬儀の連絡で夫婦での参列を促されていれば、それに従います。

参列してよいかどうかはっきりとわからない場合には、喪主に直接確認なさるのが最も確実な方法です。

あ

喪主を務めるご親戚とあまり面識がないという場合には、ご両親を通じて尋ねていただくのもよいでしょう。

家族葬に孫の香典はいらない?用意すべき?

家族葬に孫の香典はいらない?用意すべき?

あ

ここでは、お孫さんが家族葬に参列する場合のお香典について考えてみましょう。

基本的に孫は香典を用意する

家族葬では、参列者からのお香典を辞退するご遺族が多くいらっしゃいます。

お香典の辞退は、葬儀当日のお香典受け渡しやお香典返しをお送りする手間が省けるメリットがある一方、葬儀費用がすべてご遺族の負担になってしまうというデメリットもあります。

しかし、お孫さんは葬儀を出す側、近しいお身内です。

あ

葬儀にかかる費用を親族として分担する立場と考え、まずはお香典を用意しておかれることをおすすめします。

祖父母と同居しているか、結婚しているかも関係する

故人である祖父母とお孫さんが同居していて、さらに独身である場合にはお香典は出さなくてもよいと考えるのが一般的です。

すでに結婚し同居している場合は、お香典の用意が必要です。

孫の香典相場は10,000円〜50,000円ほど

お香典の金額は、主にお孫さんの年齢によって決まると考えられます。

20代〜30代であれば10,000〜30,000円ほどを包みます。

40代以降の場合は30,000〜50,000円と、少し多めに包むよう心がけましょう。

ご夫婦で参列なさる場合・お子さんを連れて参列なさる場合は、さらに10,000円ほど多く包むとよいでしょう。

お孫さんとして参列する方がほかにもいらっしゃる場合は、事前に話し合い金額を揃えるようになさることをおすすめします。

あ

そのほかにも、お香典では「死や苦を連想させる4・9のつく金額を避ける」「新札は使わない」などのルールがありますので、ご両親や年長者に確認して準備なさるとよいでしょう。

孫が未成年の場合は親が香典を用意する

お孫さんが未成年である場合、一般的にはお香典を用意する必要はないとされています。

ただし未成年のお孫さんが会食に参加する場合は、親が多めにお香典を包みます。

未成年でもすでに働いて収入を得ている場合は、お香典を準備なさることをおすすめします。

それぞれの家によって考え方はちがいますが、故人や滅多に集まることのない親族に、一人前の大人としてしっかりと暮らしているご報告ができるよい機会と考えましょう。

あ

決して大きな金額を包む必要はなく、5,000円でも10,000円でもかまいません。

孫が香典を渡すタイミング

お香典をお渡しするタイミングは、一般の葬儀に参列する場合と同様にお考えになるとよいでしょう。

お通夜または葬儀・告別式のどちらかに一方に参列する場合は、その際に受付でお渡しします。

両方に参列する場合は二度お渡しする必要はなく、どちらかで一度お渡しします。

家族葬のお通夜で孫が弔辞の挨拶をする場合のマナー

家族葬のお通夜で孫が弔辞の挨拶をする場合のマナー

弔辞は、故人へのお別れのご挨拶です。

一般的には故人と親しかった参列者にお願いすることが多いものですが、参列者の少ない家族葬ではお孫さんが弔辞を依頼されるケースも考えられます。

あ

ここでは、家族葬のお通夜でお孫さんが弔辞の挨拶をする場合の注意点や例文をご紹介します。

注意点

堅苦しい言葉で型どおりの挨拶をするよりも、お孫さん自身の言葉でおじいさま・おばあさまをお送りするよう心がけましょう。

あたたかみのあるご挨拶が受け入れられやすいのも、家族葬のよいところです。

文章を作成する際の注意点は、以下のとおりです。

弔辞の挨拶の注意点

◆ 時間にして3分程度を目安とする

◆ 忌み言葉や重ね言葉を避ける
「生きる」「死ぬ」「苦しむ」などの直接的な表現や「たびたび」「しばしば」「しみじみ」などの繰り返す表現を避ける

◆ 宗教・宗派によって避けるべき表現に注意する
「冥福」「成仏」「天国」などに気をつける

孫が家族葬で挨拶する場合の例文

突然のことで、今日のお別れをまだ信じられません。
祖母は、いつもわたしたちを笑顔で迎えてくれました。
子供のころ夏休みに遊びに行った時、卒業と就職の報告に行った時、結婚の挨拶に行った時、いつも優しい笑顔の祖母ばかりが思い出されます。
手先が器用で、どんなものも手作りしてしまう祖母は、孫の私たちにもたくさんのものを作ってくれました。
小豆の入った手作りのお手玉や端切れで作った小物入れは、子供のころの私の宝物でした。
ワンピースやブラウス、セーターやカーディガンも毎年作ってくれました。
ほつれたら繕ってもらい、新しいボタンを付け替えてもらい、今も娘たちが大切に着ています。
季節ごとに祖母の愛情を感じて過ごしてきた私たちは、本当に幸せな孫でした。
「もっとちゃんとお礼を言っておけばよかった」「教わっておきたいことがまだたくさんあったのに」と、今は悔やむ気もちばかりですが、これから少しずつでも祖母のような女性になっていけたらと思っています。
どうか、いつまでも私たちを見守っていてください。
おばあちゃん、長いあいだ本当にありがとう。

孫代表◯◯◯◯

家族葬で孫が受付をやる場合のマナー

家族葬で孫が受付をやる場合のマナー

一般的な葬儀では、受付は身内以外の方にお願いする場合がほとんどです。

しかし参列者の少ない家族葬では、お孫さんを含むお身内が担当するケースも多く見られます。

葬儀の受付係は、参列者を出迎える重要な役目です。

受付を担当する場合には、ご遺族の代表としてきちんと振る舞うよう心がけなくてはなりません。

難しいご挨拶をする必要はありませんが、「お忙しいなかありがとうございます」といった一言をはっきりと述べます。

そのほか、以下のような内容が受付の仕事として考えられます。

  • ご芳名帳への記入お願い
  • (必要に応じて)お香典の受け取りや金額確認
  • 返礼品のお渡し
  • 式場のご案内
  • お荷物の預かり

事前に葬儀社スタッフや喪主としっかりと打ち合わせをした上で、受付に立たれることをおすすめします。

あ

家族葬で受付をする場合の注意点やマナーなどはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

>>「【必見】家族葬の受付は誰がいい?受付のやり方やマナーを完全解説!」

他に孫が家族葬でやれることや役割

他に孫が家族葬でやれることや役割

あ

葬儀を取り仕切る立場の年長の方々は、たいへん忙しいものです。

ここでは、受付のほかにもお孫さんがお手伝いできることを挙げてみましょう。

参列者のお出迎え

葬儀会場の入り口で参列者を出迎え、ご案内します。

お焼香のご案内やお席への誘導は葬儀社スタッフが行う場合もありますが、故人のお孫さんであれば、訪れたみなさんの心も和むでしょう。

あ

受付を担当なさる場合と同様に、ご遺族の代表として失礼のない対応やご挨拶を心がけましょう。

お茶出し

参列者や僧侶へお茶をお出しすることもできます。

顔見知りの方にはきちんとご挨拶をし、ご参列いただいたことへの感謝をお伝えします。

小さな子供の世話や面倒を見る

お身内に小さなお子さんがいる場合、お世話をするのもよいでしょう。

長時間の葬儀では、飽きてしまったお子さんたちが走り回ったり騒いだりする姿が見受けられます。

あ

葬儀のお手伝いで忙しいお母さんたちに代わって、ちょっとしたゲームや折り紙などでお子さんたちの相手をしてあげましょう。

お通夜の晩に泊まる

お通夜の晩は、お線香の火を絶やしてはいけないとされています。

そのため、親族が故人のご遺体とともに一晩を過ごすのが決まりです。

大勢が宿泊する必要はありませんが、近しい親族が故人をお守りするのが一般的です。

あ

高齢の方には慣れない場所での宿泊がつらい場合も考えられますので、お孫さんがお通夜の晩の宿泊を担当なさるのもよいでしょう。

家族葬に孫から供花を贈る場合の注意点

家族葬に孫から供花を贈る場合の注意点

お孫さんから供花を贈る際には、まず喪主にご相談なさるのがよいでしょう。

葬儀会場によっては自社で用意した花のみを受け付けている場合もあります。

また、すでに「孫一同」として供花が手配されていることも考えられます。

喪主にご相談の上、孫同士で話し合って贈られることをおすすめします。

あ

家族葬に供花を贈る場合の選び方やマナーなどはこちらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

>>「家族葬で供花は贈ってもいい?お花の選び方や手配のマナーを解説!」

孫が家族葬に参列する場合の服装マナー

孫が家族葬に参列する場合の服装マナー

お孫さんが家族葬に参列なさる場合、男女ともに黒の喪服を着用します。

男性は、黒色のスーツに白色のワイシャツ・黒のネクタイが基本です。

靴や靴下も黒色とします。

金具の目立つ靴やベルトは避け、ネクタイピンやカフスボタンは使用しません。

女性も、基本は黒色のスーツやワンピース・アンサンブルです。

ストッキングや靴・バッグは黒色とします。

お化粧は控えめに、髪もまとめておきましょう。

お子さんが参列なさる場合、学生であれば制服での参列がもっとも安心です。

就学前の小さなお子さんの場合は、黒やグレー・紺などを基調とした地味な服装を選ぶとよいでしょう。

あ

家族葬に参列する際の服装マナーについてはこちらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

>>「【注意】家族葬の服装|立場やシーン別に守るべきマナーを完全解説!」

家族葬に孫が参列するにあたって準備・用意するもの

家族葬に孫が参列するにあたって準備・用意するもの

あ

次に、お孫さんが家族葬に参列する場合に準備・用意するものについて考えてみましょう。

喪服や数珠、袱紗など葬儀に必要なものを揃える

葬儀に参列する際に用意すべきものとして、一般的に以下のものが挙げられます。

◆ 喪服

◆ 数珠
数珠の貸し借りは避けるのが決まりですので、それぞれに準備が必要です。
宗派によっては使用しない場合もあります。
わからない場合には、年長の方に確認しましょう。

◆ バッグ
黒のものを選びます。
艶のない黒の布製バッグが正式ですが、最近は黒の革製のものも使用できるとされています。

◆ ハンカチ

◆ 香典・香典袋

◆ふくさ
香典袋を持って行く際に入れておく布です。
最近では主に袋状のものが使われています。
葬儀の際は濃い紫か黒のものを使用します。
お香典をお渡しする際には、必ずふくさから出してお渡しします。

あ

このほか、お手伝いができるよう白いエプロンを準備しておかれるとよいでしょう。

正しい振る舞いやマナーを身につけておく

お孫さんはご親族として葬儀に参列しますので、弔問客を迎える立場であることを忘れてはいけません。

「このたびはご愁傷さまです」とご挨拶された場合は、「お忙しいなかありがとうございます」といったお礼の言葉をお伝えします。

また僧侶にご挨拶する機会があれば、「本日はありがとうございます」と読経のお礼をお伝えします。

大声での会話や笑い声は避け、弔問客には失礼のない対応を心がけましょう。

あ

家族葬に参列する際のマナーについてはこちらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

>>「【家族葬のマナー】参列する・しない、遺族側に分けて全マナーを紹介!」

孫が家族葬に参列する場合、会社の休みは取れるの?

孫が家族葬に参列する場合、会社の休みは取れるの?

一般的に、3親等以内の親族に不幸があった場合は「忌引き」が適用されます。

祖父母は2親等の親族ですので、会社の休みは取れるものと考えられます。

ただし、会社によっては「忌引き」ではなく「慶弔休暇」や「特別休暇」とされることもあります。

これらの制度が整っていない場合は、有給休暇を取得しなければならない場合もあるでしょう。

あ

まずは会社の就業規則を確認し、総務もしくは直属の上司にご相談なさることをおすすめします。

孫が家族葬に赤ちゃんを連れて行っても大丈夫?

孫が家族葬に赤ちゃんを連れて行っても大丈夫?

赤ちゃんを連れての参列は、難しいとお考えになる方も多いでしょう。

けれども、赤ちゃんにとっては曽祖父・曽祖母との最後のお別れでもあります。

まずご両親もしくはご親族に、赤ちゃんを連れて行ってもよいかうかがってみましょう。

赤ちゃんが一緒でもよいとお返事をいただければ、安心して参列できます。

葬儀会場ではまず、赤ちゃんが使える控え室などの場所を確認しておきます。

あ

お通夜や告別式の際は、赤ちゃんが泣き出して外へ出なければならない場合に備えて、出入り口の近くの席をお選びになるとよいでしょう。

孫はマナーを理解して家族葬に参列しましょう

孫はマナーを理解して家族葬に参列しましょう

祖父母の葬儀の席では、お孫さんはご親族の一員です。

弔問客や僧侶に対する正しい振る舞いやマナーを身につけて参列しましょう。

忙しい年長者に代わって、すすんで役割を引き受けることも大切です。

あ

家族葬の特徴や参列する際のマナーなどはこれらの記事で解説しているので、ぜひ確認しておきましょう。

>>「家族葬とはどんなお葬式?おすすめの理由やメリットデメリットを解説!」

>>「【家族葬のマナー】参列する・しない、遺族側に分けて全マナーを紹介!」