「家族葬の献杯挨拶って誰がやるものなの?」
「献杯の挨拶って何を話すべき?」
「そもそも献杯の仕方ってどうやるの?」
会食のはじめには献杯を行うのが一般的ですが、家族葬では誰が献杯をやるのがふさわしいのでしょうか?
家族葬には家族葬ならではのマナーやしきたりもあるので、迷ってしまいますよね。
そこで今回は、家族葬の献杯について分かりやすく解説していきます。
挨拶や発声の仕方、誰がやるべきなのか、スピーチの例文まで全てお伝えするので、ぜひ最後までご覧ください。
家族葬とはどんな葬儀?
家族葬は、故人とごく近しい間柄の方のみでとり行われる小規模な葬儀です。
ご家族やご親族・親しいご友人など10人から30人程度が参列なさる場合が多いようです。
会社関係など社会的なつながりの方々にはお声がけしないケースが多いため、ご遺族は故人とのお別れの時間を穏やかに過ごすことができます。
また、一般葬に比べて会食や返礼品のための費用が抑えられる点もメリットと言えるでしょう。
逆にお香典を辞退した場合には葬儀費用はすべてご遺族の負担になってしまう点、参列者が限られるため後日弔問客が増える可能性のある点などがデメリットとして考えられます。
家族葬について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
初めて家族葬を行う方向けに、家族葬とは何なのかから、通夜や告別式の流れ、呼ぶ参列者の範囲、費用相場、弔電や挨拶まで全てのことを分かりやすく解説します!
家族葬はまだ一般に広まっておらず、正しいマナーを守れるか不安に思う方は少なくありません。そこで今回は、家族葬に参列する場合・しない場合・行う側それぞれのマナーを分かりやすく解説します。
家族葬での献杯挨拶の仕方やマナー・作法
葬儀後の会食の始めには、故人に向けて献杯を行うのが一般的です。
ここでは献杯の意味やマナー・作法などについて、くわしく見ていきたいと思います。
そもそも献杯とはどんな意味?
献杯は、相手に敬意を表し杯を捧げる行為です。
葬儀や法要後の会食の始まりに、喪主や施主の挨拶に続いて行われるのが一般的です。
お酒を注いだ杯を使用するのが基本ですが、車でお越しの方や未成年の方はソフトドリンクで献杯に参加します。
静かな声で行う
献杯は静かな声で行います。
顔の辺りまで杯を捧げ、静かな声で唱和しましょう。
グラスを打ち合ったり拍手をしたりしない
献杯ではグラスを打ち合うことはしません。
献杯後に拍手をすることも避けましょう。
故人への弔意を示すものですので、一口だけでも口をつけるのがマナーとされています。
献杯と乾杯の違い
献杯は主に弔事で行われ、乾杯はお祝いごとの席で行われるものです。
乾杯が場を盛り上げるためやお祝いのために華やかに行われるのに対し、献杯は故人を偲び追悼するために行われます。
主なちがいは以下のとおりです。
◆ 発声時の声
献杯は静かな声で
乾杯は大きく元気の良い声で
◆ グラスを合わせる行為
献杯では互いにグラスを合わせない
乾杯では互いにグラスを合わせる
◆ グラスを掲げる位置
献杯では胸から顔のたかさ程度に揚げる
乾杯ではよりたかく掲げる
◆ 拍手
献杯では拍手はしない
宗教や宗派によっては献杯を行わない場合もある
献杯は宗教的な行為ではなく、あくまで慣習として行われているものです。
キリスト教では一般的に献杯は行わず、仏教でも宗派によって献杯が行われない場合もあります。
家族葬における献杯挨拶や音頭、発声は誰がやる?
では、家族葬において献杯の挨拶や発声は誰がするのが適当なのでしょうか。
誰がやるか決まりはない
献杯の挨拶や発声を行う人ついて、明確な決まりはありません。
遺族である必要はなく、故人の友人や仕事の関係者などにお願いすることも可能です。
故人と深い関係の人が適切
献杯の挨拶や発声は、故人と関係の深い人が行うのが一般的です。
故人に兄弟がいる場合は、兄弟にお願いしましょう。
もっとも親しい友人や職場の上司などに行っていただく場合も多く見受けられます。
いずれの場合も、人前での挨拶に慣れた年長者にお願いなされば安心です。
献杯の挨拶をお願いする方へは、事前にお伝えしておかれることをおすすめします。
また参列者の少ない家族葬では、献杯の挨拶や発声をお願いできる方がいないという場合もあるでしょう。
そのような場合は、喪主の挨拶に続いて喪主自身が献杯の挨拶をすることも可能です。
家族葬での献杯挨拶の内容
次に家族葬における献杯挨拶の内容について、注意点なども挙げながら考えてみましょう。
献杯挨拶で話すべき内容
献杯の挨拶で話すべき内容は、一般的に以下のとおりです。
◆ 故人とのかかわり
少人数の家族葬で、ご親族が献杯の挨拶をなさる場合は省いてもかまいません。
ご友人や会社関係の方は、自己紹介を兼ねてお話しになるとよいでしょう。
◆ 参列者へのお礼
ご遺族・ご親族が挨拶をなさる場合は、参列者への感謝の気もちを伝えます。
このほか、故人の生前のエピソードなどをお話しになってもよいでしょう。
その後、参列者のみなさまに献杯の唱和をお願いします。
椅子席での会食の場合は起立し、故人の位牌の方へ向いていただきます。
献杯を終えたら参列者にお礼を述べ、位牌に向かい一礼し席へ戻ります。
献杯挨拶での注意点
献杯の挨拶の際には、以下の点に注意が必要です。
挨拶は短めに
葬儀後の会食では、献杯が終わるまで料理に箸をつけないことがマナーです。
あまり長い挨拶では参列者を待たせることになり、会食の始まりも遅れてしまいます。
1〜2分程度のお話に留めるよう心がけましょう。
忌み言葉に気をつける
葬儀の席では、忌み言葉を避けるのが決まりです。
「重ね重ね」や「ますます」「くれぐれも」など不幸が重なることを連想させる言葉や「死ぬ」「消える」など直接的な言葉は避けるように気をつけます。
宗教や宗派によって異なる表現にも気を配る
「冥福」は一般的に仏教での表現とされ、キリスト教の葬儀では避けるべき言葉です。
浄土真宗や新道でも用いられませんので、注意が必要です。
家族葬での献杯挨拶例文
ここでは、さまざまな立場での献杯挨拶の例文を挙げてみたいと思います。
親しい方のみの少人数でとり行う家族葬ですので、あまり堅苦しく考えず、あたたかみのある挨拶を心がけましょう。
喪主の献杯挨拶例文
故人の妻(夫・息子など)の◯◯でございます。
本日はご参列をいただき、誠にありがとうございました。
皆さまにお見送りいただき、故人も喜んでいることと思います。
故人を偲び、どうぞごゆっくりとお過ごしください。
それでは、献杯のご唱和をお願いいたします。
献杯。
ありがとうございました。
故人の兄弟や孫など親族の献杯挨拶例文
故人の兄(弟)の◯◯です。
本日は皆さまにお集まりいただき、心よりお礼申し上げます。
兄(弟)を偲びながら、くつろいで思い出話などしていただければと存じます。
皆さまグラスをお持ちいただき、献杯のご唱和をお願いします。
献杯。
ありがとうございました。
故人の友人の献杯挨拶例文
故人の友人の◯◯と申します。
このたびは突然のことで、ただ驚いております。
ご家族の皆さまには、謹んでお悔やみを申し上げます。
いつも穏やかな△△さん(故人の名前)は、皆に慕われる人気者でした。
目に浮かぶのは△△さんの笑顔ばかりです。
故人を偲び、献杯のご唱和をお願いいたします。
献杯。
ありがとうございました。
故人の上司の献杯挨拶例文
ご紹介に預かりました◇◇会社の◯◯でございます。
△△さんとは長いあいだ同じ部署で仕事をしてまいりました。
常に全力で仕事に向き合い、部署を支えてくれました。
このたびのことは、まだ信じられない気もちでおります。
ご家族の皆さまには、謹んでお悔やみを申し上げます。
ここに故人に哀悼の意を表し、献杯を行います。
皆さま、どうぞご唱和をお願いします。
献杯。
ありがとうございました。
故人の部下の献杯挨拶例文
ご紹介に預かりました◇◇会社の◯◯でございます。
このたびは突然のことで、まだ信じられない気もちばかりです。
ご家族の皆さまには、謹んでお悔やみを申し上げます。
△△さんには上司として、人生の先輩として、たいへんお世話になりました。
どんなときも前向きに進んでいかれる姿は、私たちの目標でもありました。
これからも△△さんへの感謝を忘れず、努めてまいりたいと思います。
ここに故人を偲び、献杯のご唱和をお願いします。
献杯。
ありがとうございました。
【家族葬における献杯はいつまでに行う?】流れや手順
次に献杯の際の流れや手順を見ていきましょう。
献杯は、葬儀後の会食の始めに行われます。
献杯が終わるまでは、食事に箸をつけないのが決まりとされています。
①故人の位牌にお酒を捧げる
位牌の前にお酒の入った盃を置き、まず故人に捧げます。
②参列者全員のグラスに飲み物を注ぐ
続いて参列者のグラスにお酒などの飲み物を注ぎます。
お酒を飲めない方や車でお越しの方は、お茶やソフトドリンクでもかまいません。
③遺族代表挨拶、献杯挨拶
喪主の挨拶後、献杯の挨拶となります。
全員でグラスを持ち、故人の位牌に向かって献杯します。
家族葬での献杯挨拶はマナーを守って行いましょう
葬儀や法要の席で行われる献杯には「グラスは合わせず、低い位置に掲げる」「献杯後は拍手はしない」など、おめでたい席での乾杯とは大きく異なるマナーがあります。
故人を悼む気もちで行えば、どれも難しいことではありません。
不慣れなあいだは周りの方にあわせて行うようにしましょう。
また献杯挨拶の際も基本的なルールは守りつつ、まずは故人を悼み、ご遺族を思いやる気もちでお話しになるよう心がけましょう。
他にも家族葬には家族葬ならではのルールやマナー、しきたりなどがあります。
これらを知っておかなければ恥ずかしい思いをしてしまい可能性もあるので、ぜひ以下の記事もご覧ください。
初めて家族葬を行う方向けに、家族葬とは何なのかから、通夜や告別式の流れ、呼ぶ参列者の範囲、費用相場、弔電や挨拶まで全てのことを分かりやすく解説します!
家族葬はまだ一般に広まっておらず、正しいマナーを守れるか不安に思う方は少なくありません。そこで今回は、家族葬に参列する場合・しない場合・行う側それぞれのマナーを分かりやすく解説します。
また、まだ葬儀社が決まっていないという方は葬儀社選びでも迷うと思います。
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