【注意】家族葬の服装|立場やシーン別に守るべきマナーを完全解説!

「家族葬の服装って一般葬とは異なるの?」

「家族葬に参列する身内はどんな服装にすればいいのかな…」

「家族葬の服装について気をつけなければいけないマナーを知りたい」

家族葬は近しい方だけで行う葬儀のため、どんな服装で参列すれば良いのか迷う方は少なくありません。

マナーを知らずにふさわしくない格好をしてしまい、恥をかくのは避けたいものですよね。

そこで今回は、家族葬における服装について、喪主や親族、参列者など立場別に分かりやすく解説します。

あ

お通夜や告別式、後日の弔問などシーン別の服装もお伝えするので、最後まで読んでマナーを守った服装で臨めるようにしましょう。

家族葬と一般的な葬儀やお葬式における服装の違い

家族葬と一般的な葬儀やお葬式における服装の違い

家族葬は、ごく近しいご親族のみでとり行われる小規模の葬儀です。

そのため、参列者の数も10~30名程度の場合がほとんどです。

家族葬をとり行う場合も家族葬に参列なさる場合も、服装に関しては一般の葬儀とほとんどかわりはありません

基本的に黒のフォーマルな服装であれば、まず問題はありません。

あ

この記事では家族葬の服装について、立場やシーン別に考えてみたいと思います。

家族葬やお葬式で着られる喪服の種類

家族葬やお葬式で着られる喪服の種類

あ

喪服は、格式のたかい順から正喪服・準喪服・略喪服に分けられます。

正喪服

正喪服は、主に喪主とその配偶者・故人のごく近しい親族が着用する最も格式のたかい喪服です。

男性は黒のモーニングコートか紋付きの羽織袴、女性は黒色無地のワンピース・アンサンブル・スーツ、和装であれば五つ紋入りの黒無地の着物になります。

準喪服

準喪服は、そのほかの近親者・および参列者が着用する喪服です。

一般的に「喪服」と言う場合には、この準喪服を指します。

家族葬では、喪主やその配偶者・近親者も正喪服で参列なさるケースは少なく、準喪服を着用される場合が多くなっています。

葬儀案内に服装に関して特別な記載がない場合、参列者も準喪服を着用します。

 

男性はブラックスーツ、女性はワンピースやアンサンブル・スーツとなります。

男性のブラックスーツはダブルでもシングルでもかまいません。

ネクタイピンやカフスボタンは使わないようにしましょう。

 

女性の服装に関しては、素材に少し気を使う必要があります。

基本は黒無地、織り柄がある場合にも華美ではない目立たないものとされます。

スカート丈は膝下が望ましく、露出の高いデザインのものは避け、袖丈も長袖か五分袖までのものを選びます。

また光沢のあるもの、透けすぎる素材も避けるようにします。

あ

男女ともに、一般に「ブラックフォーマル」として販売されているスーツやワンピースであればどんな葬儀の場面でも着用できますので、一着お持ちになっていると安心です。

略喪服・平服

略喪服は、黒・紺・ダークグレーなどの地味な色あいの服装です。

略喪服においても男性はスーツ、女性はワンピースやアンサンブル・スーツが基本です。

この場合も無地が好ましく、柄が入る場合も地味な織り柄や目立たないストライプ程度にとどめます。

ふさわしい素材であれば、女性のパンツスーツも略喪服として着用していただけます。

葬儀のご案内で「平服で」とされている場合には、このような略喪服で参列します。

あ

「平服」と聞くとカジュアルな普段着を想像してしまいがちですが、葬儀の場合の「平服」は「ブラックフォーマルでなくてもよい」という程度に解釈しましょう。

【立場別】家族葬における基本的な服装のマナー

【立場別】家族葬における基本的な服装のマナー

あ

次に、家族葬における立場ごとの服装のマナーについて見ていきましょう。

喪主の服装

喪主は、葬儀をとり仕切る最も重要な立場です。

葬儀のあいだ、さまざまな場面でご挨拶に立たれることも多いため、服装には気を使わなくてはなりません。

基本的には、準喪服以上の装いをおすすめします。

最近では、一般の葬儀であっても男性の喪主がモーニングや紋付の羽織袴をお召しになるケースは少なくなっています。

喪主が女性の場合は、男性に比べると和装をお選びになる方が多い傾向があります。

喪主の妻の服装

和装であれば黒無地の着物と帯、洋装であれば準喪服以上のものをお召しになるとよいでしょう。

和装の場合、半襟と足袋は白一色、草履・バックなどの小物は光沢のない黒を選びます。

身内や親族の男性の服装

故人の身内・親族の男性の親族の男性は、準喪服を着用します。

ワイシャツは白、ネクタイや靴下は黒色のものを選びます。

靴やベルトも黒色の地味なものを身につけます。

あ

シワのない、清潔なものを着用するように心がけましょう。

身内や親族の女性の服装

故人の身内・親族の女性は、準喪服を着用します。

スカートの丈は膝が隠れるものが望ましいとされています。

弔問・参列する男性の服装

弔問・参列する男性も、一般的には準喪服を着用なさるのがマナーです。

ご親族と同様、ワイシャツは白、ネクタイや靴下・靴やベルトも黒色の地味なものとされています。

弔問・参列する女性の服装

弔問・参列する女性も、基本は準喪服を着用します。

ワンピースやアンサンブルが一般的ですが、光沢のない黒色の素材であればパンツスーツでもよいでしょう。

スカートであれば、膝下丈のものを選びます。

子供の服装

お子さんが参列なさる場合、学校や幼稚園の制服があれば制服を着用なさるのがよいでしょう。

制服がない場合には、白いシャツ、黒や紺・グレーなどの地味な色合いの洋服を選びます。

キャラクターなどのデザインが入った服装は、避けるようにします。

【シーン別】家族葬の服装のマナー

【シーン別】家族葬の服装のマナー

あ

次に、葬儀の流れに沿ってシーンごとの服装のマナーについて考えてみましょう。

納棺

納棺の際のご遺族の服装は、納棺が行われる場所によってもちがいます

葬儀場での納棺であれば、一般的には準喪服以上の喪服の着用が望ましいでしょう。

ご自宅での納棺の場合は、それほどあらたまる必要はなく略喪服の場合も多く見受けられます。

お通夜

お通夜の際のご遺族の服装は、基本的には正喪服もしくは準喪服です。

参列者も準喪服でうかがうのが一般的です。

以前は「亡くなることを予期して準備していたように見える」という理由から、お通夜への参列の際は喪服は避けるべきと言われることもありましたが、最近では喪服での参列者が増えています。

ただし、その日に訃報を受け取ってお通夜にうかがうことになった場合は、喪服の準備が整わない可能性も考えられます。

その際には、黒または濃いめのグレーや濃紺などの平服でもかまいません。

あ

肌の露出を避け、華美なアクセサリーなどは外しておきましょう。

家族葬のお通夜について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

>>「【家族葬の通夜の流れや時間】喪主挨拶や服装など遺族向けの解説!」

告別式や火葬

告別式や火葬の際は、ご遺族は正喪服もしくは準喪服を着用します。

参列者はマナーを守って、準喪服を着用します。

お通夜とはちがい、「したくが間に合わず」という言い訳はできませんので注意しましょう。

お別れ会

お別れ会は、葬儀や火葬を済ませた後にお世話になった方々を招いて、故人との最後のお別れをする会です。

お別れ会へは、平服でうかがうのが一般的です。

ご案内状に「平服で」とあれば、喪服でうかがうのは逆にマナーに反する場合もあります。

とはいえ、この場合の平服はカジュアルな普段着や華やかなおしゃれ着を意味するものではありません。

「平服で」と招かれたお別れ会には、地味な色のスーツやワンピースをお選びになるとよいでしょう。

男性はダークカラーのスーツに同じくダークカラーや黒のネクタイ、女性も暗めの色のワンピースやアンサンブル、スーツをお召しになることをおすすめします。

華美にならない、シンプルで清潔感のある服装を心がけましょう。

あ

葬儀の際と同様、目立つ金具のついた小物や光るアクセサリーも避けるようにしましょう。

後日訪問する場合

葬儀の後、故人のご自宅にうかがう場合には喪服ではなく平服を選びます。

男性はダークカラーのスーツに同じくダークカラーのネクタイをお召しになるとよいでしょう。

女性もダークカラーのワンピースやアンサンブル、スーツを着用します。

靴やバッグも光沢のない地味なものを選び、目立つアクセサリーなどは外しておきます。

あ

仏式の葬儀をされたお宅であれば、数珠も忘れずに持って行きましょう。

家族葬が終わった後の弔問マナーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

>>「家族葬の弔問は迷惑?弔問の判断やマナー、辞退の連絡方法を解説!」

四十九日法要

四十九日法要においても、ご遺族は準喪服以上をお召しになるのが一般的です。

ご遺族以外の方が参列する場合にも、基本的には準喪服が無難です。

ただし家族葬の四十九日法要では、ご遺族が平服をお召しになることも考えられます。

あ

四十九日法要に参列なさる場合には、念のため、ご遺族がどのような服装を選ばれるのか確認しておかれると安心です。

家族葬の四十九日法要でのマナーについてはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

>>「【家族葬後の四十九日法要】服装や挨拶状、用意するものなど徹底解説!」

夏や冬の違いによる家族葬の服装のマナー

夏や冬の違いによる家族葬の服装のマナー

あ

暑さや寒さが厳しい時期の葬儀では、服装に困ってしまうこともあります。

ここでは季節に応じた家族葬の服装のマナーについて考えてみたいと思います。

夏の服装

夏の盛りの葬儀には、半袖にジャケットを羽織る服装が基本です。

男性は半袖の白いワイシャツの上にジャケット、女性は半袖のワンピースにジャケットを羽織ります。

ブラックフォーマルとして販売されている女性用のアンサンブルには、ワンピースは短めの袖丈のものも多く、あらゆる季節に対応できます。

葬儀の席では肌の露出は控えるのがマナーですので、葬儀やお通夜の式のあいだは、たとえ暑いと感じてもジャケットを脱ぐことは控えましょう。

お子さんには、白の長袖のシャツを用意しておかれると安心です。

冬の服装

冬の葬儀でコートなどを羽織ってお出かけになる場合には、地味な色合いのものを選ぶように心がけます。

葬儀会場ではコートは受付やクロークに預けます。

また雪や雨で、革靴やパンプスでは歩きづらいというケースも考えられます。

その場合は革靴やパンプスを持参して歩きやすい靴で葬儀場へ向かい、会場に到着してから履き替えましょう。

仏教とキリスト教の家族葬の服装の違い

仏教とキリスト教の家族葬の服装の違い

キリスト教の葬儀では、男性の正喪服はモーニングとされます。

手袋を着用し、女性は帽子とベールを着用します。

一方参列者は、仏教の葬儀と同様の服装でかまいません。

女性の場合は、ご自身がキリスト教であれば帽子とベールを着用なさるとよいでしょう。

またキリスト教の葬儀では、数珠はお持ちにならないのがマナーです。

家族葬での身だしなみや持ち物のマナー

家族葬での身だしなみや持ち物のマナー

葬儀では、ご親族・参列者ともに身だしなみや持ち物にも注意が必要です。

せっかくマナーを守った服装をお選びになっても、身だしなみや持ち物がマナーに反していては困ります。

あ

ここでは、迷ってしまいがちな葬儀における身だしなみや持ち物のマナーについて考えてみたいと思います。

髪型

葬儀の際は、髪型にも気を配りましょう。

男性も、長めの髪には整髪料を用いて少しまとめておかれるとよいでしょう。

女性の長い髪は、ひとつにまとめておきましょう。

女性が髪をまとめる際には、金具などの装飾のない黒のヘアゴムや髪留めを使います。

耳よりも下の低い位置でまとめるようになさると、カジュアルすぎず落ち着いた印象になります。

お子さんの髪も同様にまとめてあげましょう。

いずれの場合も、ツヤの出ない無香料の整髪料をお使いになるとよいでしょう。

メイクやネイル

女性はメイクやネイルにも気をつけます。

派手なメイクは避けなければなりませんが、ノーメイクでうかがうのも失礼にあたります。

清潔感のあるナチュラルなメイクを心がけましょう。

アイシャドウは地味な色を控えめに、チークはお使いにならない方が無難です。

リップには自然なベージュ系を選び、ツヤを出すリップグロスは使いません。

ネイルは、基本的には落としておかれることをおすすめします。

すぐには落とせないネイルであれば、手袋をお使いになるとよいでしょう。

靴は男女ともにエナメルなど光沢のある素材は避け、黒の金具のないものを選びます。

女性は3〜5センチ程度の低めのヒールのものを選び、ストッキングも黒を着用します。

厚手のタイツは、葬儀の席では避けるようにしましょう。

お子さんの靴も本来は黒が望ましいのですが、黒い靴の用意がないという場合には、白や紺などの清潔なものをお選びになるとよいでしょう。

アクセサリーや腕時計

アクセサリーに関しては、男女ともに結婚指輪以外は身につけないのが正式です。

ブレスレットは外し、腕時計も華美な装飾のあるものは外しておきます。

ただし女性は、真珠やブラックオニキスのイヤリングやネックレスであれば身につけてもよいとされています。

イヤリングは一粒のもの、ネックレスは一連のものを選びましょう。

バッグやカバン

バッグに関しては金具のないもの、黒の光沢のない布製のものが正式とされます。

あまり大きなものは避け、ハンドバッグ程度のものをお選びになるとよいでしょう。

数珠

数珠に関して大切なことは、貸し借りはしないということです。

数珠はひとりひとりが持つようにしましょう。

それほど高価なものではないので、お持ちでないという場合には葬儀に参列する前に購入して行かれることをおすすめします。

あ

最近は数珠に似たブレスレットを身につけられている方も多いようですが、ブレスレットは数珠の代わりとしては使えません。

ブレスレットはあくまでもお守りとして考え、きちんと数珠を用意して葬儀に臨みましょう。

ハンカチ

葬儀の際にもつハンカチは、白一色のものが無難です。

少しであればレースなどの飾りが付いていてもかまいませんが、真っ白の無地のハンカチを一枚持っておかれると安心です。

白のハンカチはコンビニエンスストアにも置いてあることが多いので、参列前にお求めになるとよいでしょう。

派手な色や柄のハンカチをお持ちになることはマナー違反ですので、注意しましょう。

お香典

家族葬では、お香典を辞退されるご遺族も多いようです。

辞退されている場合には、無理にお渡ししないのがマナーです。

そのため葬儀の案内に「お香典を辞退する」という記載があれば、お香典を持参する必要はありません。

しかしお香典に関する記載が見当たらないという場合には、念のためお香典をお持ちになっておくと安心です。

受付で対応を確認し、お香典を受け取っていらっしゃればお渡ししましょう。

辞退していらっしゃる場合は、そのまま持ち帰ります。

あ

家族葬のお香典についてのマナーはこちらの記事で詳しく解説しているので、より深く知りたい方はぜひご覧ください。

>>「【家族葬の香典は辞退すべき?】考え方や辞退の伝え方、文例を解説!」

家族葬の服装や靴のマナーに関するよくある質問

家族葬の服装や靴のマナーに関するよくある質問

家族葬は、故人の遺志やご遺族のお気もちで自由なお見送りができる葬儀です。

しかし、参列する方が「家族葬だから大丈夫」と勝手に葬儀のマナーを無視することはできません。

あ

ここでは家族葬における服装や靴のマナーについて、いくつかの質問にお答えしてみたいと思います。

自宅で行う家族葬でも服装のマナーは守るべき?

葬儀の服装のマナーは、基本的には守りましょう。

ご遺族がどのような服装で葬儀をとり行われるのか分からないという場合には、勝手な解釈はせず、ご遺族に尋ねて相談されることをおすすめします。

あ

家族葬を自宅で行う方法や費用相場、メリット・デメリットはこちらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

>>「【自宅で家族葬】自宅葬のメリット・デメリット、費用相場などを解説!」

スーツを着ていっても大丈夫?

家族葬の場合でも、喪服での参列が基本です。

黒のスーツであっても、喪服と比べると黒の深さにはっきりとしたちがいがあります。

可能な限り、喪服で参列なさることをおすすめします。

コートは着ていってもいいの?

コートを着ていくことには問題はありません。

ただし、派手な色のコートやダウンジャケットの着用は避けましょう。

黒やダークグレー、濃いめの茶色などのコートをお召しになり、葬儀会場に到着したら受付かクロークに預けます。

黒であっても毛皮などの素材は殺生を思わせるものとされますので、葬儀の席では着用を避けます。

大学生はどんな服装をするべき?

大学生であっても、喪服の用意があれば喪服の着用をおすすめします。

喪服は何度も買い替える必要はなく、一着持っておかれると突然のご不幸にも慌てずにすみます。

急なことで喪服の用意がない、すぐに喪服を揃える予算がないという場合は、手持ちの服のなかから最も地味な服を選びましょう。

黒か濃紺のスーツに白のシャツが基本です。

就職活動のためのリクルートスーツを代用なさるのもよいでしょう。

できるだけシンプルな黒い靴を選び、男性は黒のネクタイを用意します。

お身内の葬儀で「大学生だから」と大目に見ていただける場合はよいのですが、お友だちのご親族の葬儀などであれば、やはり周囲の目は気になるでしょう。

せっかく参列したのに、服装のせいで周囲から浮いてしまって落ち着かないというのでは困ります。

周りの方に声をかけて喪服やダークスーツを貸してくれる方を探す、インターネットでレンタルの喪服やさんを検索するなどの工夫をなさるとよいでしょう。

 

家族葬の全体像について詳しく知りたい方はこちらの記事で分かりやすく解説しているので、ぜひご覧になってみてください。

>>「家族葬とはどんなお葬式?おすすめの理由やメリットデメリットを解説!」

 

また葬儀をお願いする葬儀社が決まっていない方は、こちらの記事でおすすめの葬儀社についてスタッフの対応や料金、口コミなどを比較してランキング形式で紹介しているので、ぜひご覧ください。

>>「【おすすめ葬儀社16社ランキング】口コミや評判、特徴を徹底比較!」