「家族葬を行うときは、会社に連絡したほうがいいの?」
「会社からの弔電は辞退するべきなのかな?」
「家族葬の連絡を会社にするときは、どんなマナーがあるの?」
家族葬はまだ一般的ではないため、会社に連絡するときはしっかりと説明する必要があります。
香典や弔電を辞退するかどうかも明確に伝えなければならないので、初めて家族葬を行う場合は不安になりますよね。
でも安心してください。
今回は家族葬を行う場合の会社への連絡方法やマナー、文例を分かりやすく解説します。
連絡方法以外にも、家族葬を行う場合の会社との関係性や注意点の全てをお伝えするので、ぜひ最後までお読みください。
家族葬と一般的な葬儀の違い
家族葬は、ごく近しい身内だけで故人を送る小さな葬儀です。
葬儀全般の流れは一般的な葬儀と大きなちがいはありませんが、参列者の数が限られていることもあり、周りの方へのご連絡には少し気配りが必要です。
家族葬をとり行う際には、一般的に参列者のみに日時や場所のご案内を差し上げます。
参列者以外のお身内やお知り合いには、葬儀を終えてからお知らせとご報告をします。
家族葬の全体像について詳しく知りたい方はこちらの記事で分かりやすく解説しているので、ぜひご覧になってみてください。
初めて家族葬を行う方向けに、家族葬とは何なのかから、通夜や告別式の流れ、呼ぶ参列者の範囲、費用相場、弔電や挨拶まで全てのことを分かりやすく解説します!
家族葬に会社の人は呼ぶべき?
一般的な葬儀では、故人やご遺族のお勤め先の関係者の方々が参列されるのが普通の光景です。
それに比べて家族葬は少人数のお身内でとり行われる葬儀なので、会社の方々の参列は辞退なさるケースがほとんどです。
会社の方の家族葬への参列に関しては、はっきりした決まりごとがあるわけではありません。
故人の遺志でぜひ参列をお願いしたい方、故人が特別に親しくしていらした方がいらっしゃる場合は、会社の方であっても、もちろんご参列いただくことができます。
家族葬の場合の会社への連絡方法やマナー
家族葬をとり行う場合、会社への連絡が必要かどうか迷われる方もいらっしゃるかもしれません。
お身内に不幸があったことを会社に知られたくないという方であれば、葬儀について会社へ連絡をしないことも可能です。
しかし故人が会社に勤務していた場合、会社では死亡退職などの手続きが必要になります。
またご自分が会社に勤務していてお身内が亡くなったという場合には、就業規則に従って忌引休暇の申請をすることができます。
いずれの場合にも、会社へは葬儀の前に連絡をしておかれることをおすすめします。
連絡先は直属の上司か総務担当者へ
会社へ連絡する際にはまず総務担当者に、その後直属の上司に、いずれも電話で直接報告するのがよいでしょう。
とくに直属の上司には、忌引休暇中の仕事の調整をきちんとお願いしておきましょう。
香典や弔電、弔問、供花を辞退する場合は明確に
葬儀が家族葬であり、会社の方の弔問・参列はご遠慮いただきたい旨を明確に伝えましょう。
お香典やお供花・弔電を辞退するという場合には、これも明確に伝えます。
家族葬をとり行うご家族は年々増えていますが、家族葬についてまだよく知らない方が多いのも実情です。
ここでの説明を怠らず、会社の方の弔問をその場でお断りしなければならなくなるような事態を避けるよう心がけましょう。
故人との関係を伝えて、忌引休暇の確認も
故人との関係を伝え、取得できる忌引休暇の日数を確認しておきます。
続柄が近いほど、取得できる忌引休暇の日数は多くなるのが一般的です。
忌引休暇の起算日を確認し、何日間の忌引休暇を取得するのか、きちんと伝えるようにしましょう。
また葬儀が遠方でとり行われる場合、忌引休暇の日数では足りず、有給休暇の取得が必要になることがあります。
忌引休暇に引き続いて有給休暇を取得することが可能かという点も確認しておかれるとよいでしょう。
連絡は電話とメール両方が安心
会社への連絡はまずは電話で、その後にメールも送っておかれると安心です。
葬儀の詳細などは口頭で伝えるよりも文章として送った方がより分かりやすく、間違いや誤解も避けることができます。
社内で共有する際にもメールを転送するだけで済み、会社の方の手間も省けます。
家族葬を行う旨を会社へ連絡する文例
ここで、会社への連絡の文例を挙げてみたいと思います。
お身内にご不幸があった場合・勤務先への電話での一報
◯◯課の◯◯です。
お電話での報告で申し訳ありません。
昨日◯◯時に父(母)が亡くなりました。
故人の遺志により、葬儀は身内のみの家族葬でとり行うことになっております。
勝手ながら、ご会葬およびご厚志は辞退させていただきたいと思います。
お忙しい中、みなさまにはご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお取りはからいください。
お身内にご不幸があった場合・勤務先への書面(メール)
父(母)◯◯が◯月◯日に逝去いたしましたので、以下のとおりお知らせ申し上げます。
故人氏名:◯◯◯◯(享年◯◯歳)
続柄 :父(母)
通夜 :◯◯年◯月◯日
告別式:◯◯年◯月◯日
式場 :◯◯斎場
(必要であれば斎場の住所・電話番号を記入)
喪主 :◯◯◯◯
つきましては、◯月◯日より◯月◯日までの計◯日間の忌引休暇を申請させていただきます。
なお故人の遺志により、葬儀は身内のみの家族葬でとり行うこととなっております。
誠に勝手ながら、ご会葬およびご厚志は辞退させていただきたくお願い申し上げます。
みなさまにはたいへんご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお取りはからいください。
◯◯◯◯(自分の氏名と休暇中の連絡先を記入)
亡くなった方の勤務先への連絡
◯◯(故人)の長男(長女)の◯◯と申します。
父・◯◯が昨日亡くなりましたので、お知らせ申し上げます。
生前はたいへんお世話になり、ありがとうございました。
故人の遺志により、葬儀は身内のみの家族葬でとり行うことになっております。
失礼ながら、ご会葬およびご厚志は辞退申し上げます。
ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお取りはからいください。
ご参列やお香典・お供物を辞退なさる場合、葬儀の日程や斎場の住所などはあえてお知らせしないというケースもあります。
家族葬の香典を辞退したのに会社からもらった場合
お香典を辞退する意向を会社に連絡していたにもかかわらず、会社からお香典を渡されることがあるかもしれません。
会社の規則で社員へのお香典(慶弔見舞金)が定められている場合には、福利厚生の一環として受け取ってもかまいません。
会社名義のお香典に関しては、一般的にお香典返しは不要とされます。
個人名や所属部署の連名でのお香典の場合は無理にお断りはせず、お気もちをありがたく受け取りましょう。
この場合は、後日お香典返しをお渡しするようにします。
家族葬に会社の人が弔問した場合
家族葬であるにもかかわらず、会社の方が弔問にいらっしゃる場合も考えられます。
そのようなとき、どう対処すればよいのでしょうか。
弔問辞退の旨を伝えている場合は丁重にお断り
会社に弔問辞退の旨を伝えている場合には、再度説明をして丁重にお断りします。
その際は、わざわざいらしてくださったことへの感謝の気もちを忘れずにお伝えしましょう。
連絡の行き違いの場合は可能な範囲で参列していただく
連絡の行き違いで、お身内だけの家族葬であることが伝わっていなかった場合は、可能な範囲で参列していただきます。
弔問もお香典も故人を悼むお気もちです。
強くお断りすることは避け、できるかぎり柔軟に対応なさることをおすすめします。
家族葬を行う遺族への会社側の対応やマナー
次に、社員から「身内に不幸があり家族葬をとり行う」という連絡があった場合の会社側の対応について考えてみましょう。
一般的な葬儀であれば、会社側はお香典や弔電、必要に応じて弔問の準備を進めます。
しかし家族葬ではお香典や弔問を辞退される場合が多く、無理に形式どおりに行えばご遺族に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。
ご遺族の意向を社員からしっかりと聞き取り、対応しましょう。
社内での連絡
社員から訃報を受け取ったときには、まずどの範囲まで知らせてもかまわないのかを確認します。
あまり多くの人に知られたくないという場合には、社内での連絡は最低限にとどめます。
社内で通知してもかまわないという場合にも、「家族葬であること」「弔問やお香典は辞退されていること」をしっかりと伝えましょう。
社内の関係者が個人で弔問することも控えるように付け加えておくとよいでしょう。
参列は基本的に控える
家族葬への参列は、基本的には控えます。
どうしても参列したいという方がいるときには、まず遺族に連絡を取り再度意向を確認します。
参列する場合には少人数で、代表者のみが参列する方がよいでしょう。
会社からの香典と慶弔見舞金
お香典の辞退が明記されている場合、お香典は渡さないようにします。
お香典を辞退している場合であっても、会社の規則で慶弔見舞金が定められていれば、規則に従って弔慰金を支払います。
弔慰金は葬儀後に渡すことができますので、必ずしも葬儀の際に持参する必要はありません。
弔意金には返礼の必要がないため、ご遺族の負担にもなりません。
会社からの供花や献花
お供花や献花についても、辞退されている場合には遠慮します。
お供花や献花は一般的にお返しが必要なものとされていますので、ご遺族の負担になる可能性もあります。
どうしても会社からお供花や献花を送りたいという場合には、社員もしくはご遺族に確認してから手配なさるとよいでしょう。
家族葬に供花を贈る場合のマナーやお花の選び方などはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
家族葬では供花は贈ってもいいのでしょうか?今回は家族葬における供花の意味合いや辞退について、贈る際のお花の選び方や金額相場、マナーなどを分かりやすく解説していきます。
会社からの弔電
弔電の辞退が明記されていない場合、弔電は送っても差し支えないとされています。
差出人として会社名を正式名称で、略さず入れましょう。
さらに「社員一同」となさるのもよいでしょう。
弔電にはお返しの必要がありませんので、ご遺族の負担にもなりません。
ご遺族が弔電も辞退されているという場合には、送ることは控えましょう。
葬儀後の会社からの弔問
葬儀が終わった後、お焼香だけでもとお思いになる方があるかもしれません。
その場合にはご遺族に確認をし、ご都合をうかがって訪問します。
大人数ではご迷惑になりますので、代表の方が少人数で訪問なさるのがよいでしょう。
葬儀後一週間前後から四十九日までのあいだに弔問なさるのが一般的です。
家族葬の葬儀後に弔問する際のマナーや注意点などはこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
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家族葬の連絡を会社にする場合は、連絡方法やマナーに注意しましょう
家族葬を行うことを会社に連絡する場合の注意点は以下の通りです。
- 連絡先は直属の上司か総務担当者へ
- 香典や弔電、弔問、供花を辞退する場合は明確に
- 故人との関係を伝えて、忌引休暇の確認も
- 連絡は電話とメール両方が安心
大切な方を失くされて辛い時期ではありますが、会社への連絡は忘れずに行いましょう。
家族葬の全体像について詳しく知りたい方はこちらの記事で分かりやすく解説しているので、ぜひご覧になってみてください。
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